(仮題)アイネクライネ


「あ。雨…」

【画廊NOBARA】を出ると、雨が降っていた。

「さっきまで晴れてたのに…」

あんなにきれいな青空だったのにーーーまだここにきて、30分しか経ってない。


「急に天気が変わるなんて、この時期めらしいわね。通り雨かな?」

店先から咲良さんが顔を出した。

「瑞希、傘さしていきな。自転車は雨が止んだら取りにきて」

「うん、ありがとう」

「ほらほら、はやく行かないと!バイトに遅れるよ」

咲良さんが背中を押した。

「またあとで取りにくるね!」

咲良さんに手を振り、わたしはバイト先のカフェへ走り出す。