サクラと密月



俺はそう覚悟を決めた。


今思えば何を下らない覚悟をしたのか、馬鹿みたいだ。


タダの元カノとの食事、しかもランチ。


下心がなければただの友達とのランチだ。


それ以上でもそれ以外でもないはずだった。


実際にこうして会うまでは。




新幹線がホーム入る頃俺は彼女にメールした。


待ち合わせの場所を新幹線の改札口にした。


新幹線を降りると改札に向かう。


まだ彼女は来ていなかった。


改札を出て辺りを見回した。


少しドキドキした。


人の邪魔にならない様に壁際に立ち、彼女を待つことにした。


沢山の人が行き交う中、暫くすると彼女が現れた。


「久しぶり、元気そうね。」


以前はショートカットにしていた髪が少し伸びて、大人っぽく感じた。


髪型だけでだけではない。


仕草や雰囲気もどこか落ち着きが漂う。


俺も簡単に挨拶をした。