サクラと密月



そんなことがあってから、香織はますます会社でも彼女のように振る舞った。


俺はあまり気にしないように益々仕事に集中した。


実際仕事は益々忙しくなっていた。



ただ、以前より仕事の内容は落ち着いてきた。


取引先や社内の連絡なども、大体分かるようになってきたので


以前より誰かに頼る必要もなくなってきた。


少しずつ実績もできてきたので、上司が営業も付けてくれるようになった。


お陰で仕事運びもスムーズになった。


そうなると今度は売り込みなどにも駆り出される。



売り込み先への接待は主に営業がするのだが、専門的な説明になると出掛けなくてはならない。


そんな時例の横浜の部品メーカーと一緒に売り込みに東京に行くことになった。



今度は営業の和彦と一緒だった。



梅雨も間近な5月の終わり。


前日に会社の部内バーベキューがあった。


久しぶりに未羽も呼んだ。



偶然連絡が入ったから。



二人で会うのは気が重かったが、会社の人がいたので上手に乗り切れた。


当日は和彦が上手く香織と仲間達を引き連れて遊んでくれたので、特になにもなく終わった。


しかし帰り際に香織にじっと睨まれたのだけは忘れられない。