中国を取引相手とする会社の中国のでの裏話。
大手企業のめったに聞けない話など、この仕事をしていなかったら
分からなかったなかっただろう。
まさに社会と直接繋がっている様な感覚だった。
名古屋のめったに入ることのない店での晩御飯。
錦三丁目での夜の遊び。
それだけではなかった。
地方にいくと必ず取引先の接待がある。
ストレスが強い分、そんな時はカタが外れたようになってしまった。
あの日もそうだ。
桜が散って、季節は春から夏に変わろうとしていた。
以前から興味のあった部品メーカーに特注品を発注する為、部長と一緒に
横浜に仕入先の工場に行った時だ。
午後からの見学の後、夜は接待で横浜でご馳走になる予定だった。
その日は俺と部長と香織の三人が出席するはずだった。
所がその日は社でトラブルが発生し、部長だけが急きょ新幹線で帰社することになった。
残された俺と香織は先方の出前もあって、二人でご馳走になった。
部長もいない席だったので先方も気を使って二人に美味しいお酒もご馳走してくれた。
香織は珍しくはしゃいでお酒を飲み続けた。
先方も女性が相手なので、楽しそうだった。
こうして、席が終わる頃にはすっかり出来上がった香織と俺が残された。
「それじゃ、彼女よろしくお願いします。また連絡しますので。」
そう言い残し、横浜駅に俺と酔った香織はタクシーから下ろされた。

