サクラと密月



だからこそ、かの彼女には何も言えなくなっていた。



たった一つの実績の為に。



だけど、その実績が今俺にはとても必要なものなのだ。


これからの俺の人生を左右すると思っている。


その先に何があるのか良くわからない。


本当は何が欲しいかも良くわからないのだか、これからの人生を確実に進める為に。


人よりも少しでも有利に生きてきく為に、必要なことだと俺は信じている。



ただ、不意に未羽のことを思い出す時があった。


それは、朝はの通勤の電車の中だったり、誰も居ない会社の中だったり。


しかし、どうしたら良いか自分でも解らなかった。


今の自分と以前の自分にギャップがありすぎて、どう話して良いのかわからない。


追いかけてくる時間の中で、彼女の様な柔らかなものに触れるのが怖かったのかもしれない。


また、彼女を思う時湧き起こる感情はとらえ所がなく、あやふやだ。


今まで感じたことのないものだったので、あえて見ないようなしていた気がする。


また、新しい仕事が楽しいということもあった。


辛いと感じても、上手くいった時のあのなんとも言えない喜び。


一つ一つやり遂げた時の達成感。


そして、新しい出会いだった。


男性、女性関係なく沢山の人にで出会う毎日は刺激に満ちていた。