「咲姫ちゃん、今日も安静にしてた?」



お医者さんは私に優しく話しかけてきた。



…いつも安静にしてるよ…。



そんなこと聞いたって



いつもとおんなじように答えるよ?




「はい…安静にしてました」



これだけしか話すことがないもの。



他に話すことなんかないよ。




「そっか。なら良かったよ。…あ、そうそう咲姫ちゃんの隣の病室に咲姫ちゃんと同じ年の男の子が来たよ。どうだい?話してみるのもいいんじゃないかな?」