~美姫 side ~
美姫『………んー…』
ここどこ?
保健室?
…ちがう
ここは…
病院。
だってわたしの腕には
点滴が刺さっているから。
そっかぁ~倒れちゃったかぁ…
拓真や先生、おじさんに怒られちゃうな…
体を起こすと
点滴が刺さっているのと逆の手をみると
先生?
先生が手を握ってる?
てゆーか…寝てる?
ふふっ寝顔かわいい。
先生が病院に連れてきてくれたのかな?
先生ありがとね。
しばらく先生の寝顔を眺め
先生が握ってない手(点滴が刺さっている手)
で先生の頭を撫でた。
………なんかこういうのいいな。
蒼『………んっ…』
起こしちゃったかな?
蒼『…ん〜……美姫?』
眠そうな目でみてくる先生。
美姫『先生、おはよ♪』
返事をすると
眠そうな目が一気に開いて
蒼『美姫っ!!もう大丈夫か!?』
なんかおもしろくて笑っちゃった。
蒼『…なんで笑うんだよ。
こっちがどんな思いでいたと思ってんだよ。』
あれ?
怒らせちゃったかな?
美姫『先生?ごめんね?
先生が連れてきてくれたんだね。
ありがとう。』
すると先生はベッドに座り
ギュッと抱きしめてきた。
!!!!
いきなりのことで
まだ熱があるわたしは
なにがなんだかわからなくて
混乱状態になった。
美姫『え…!?えっ!?
ちょっ先生どうしたの?』
蒼『……よかった。
美姫のあんなとこみたことなかったから
どうなるかと思った……』
抱きしめられたまま耳元で言われた。
先生の低い声が
耳元で聞こえて
どうかなりそう
熱上がりそう…
先生のせいだよ。
美姫『…心配してくれたんだ?
小さい頃からよくあるから大丈夫だよ。』
蒼『……あたりまえでしょ?』
またそんな期待させるようなこと
言うんだね。
こんな体制でそんなこと言われたら
勘違いしちゃうじゃん…
美姫『……そんなこと言われたら
勘違いしちゃうよ?』
気付いたら声に出てた。
急いで訂正しようした
その時
蒼『……勘違いじゃなかったら?』
へ?
なにを言ってるのかわからず
抱きしめられていた手を離し
先生の顔をみる。
美姫『え…?』
蒼『勘違いじゃなかったらどうするの?』
……え!?
でも先生のことだからからかってるのかも
しれない。
きっとそうだよ。
先生がわたしのこと……
そんなことありえないよ。
美姫『……先生?
そうやってからかうのやめて。』
そうだよ。
なんであんなこと信じちゃったのかな
ほんとわたしバカだな。
蒼『……からかってねぇよ。
俺…美姫のことずっと好きだったし。』
ん!?
先生今なんて?
熱で頭おかしくなってんのかな…?
蒼『美姫? 』
美姫『わたし熱でおかしくなってるみたい
だから寝るね!!』
幻聴かなにかだ!きっと…
先生は笑いながら
寝ようとするわたしの腕をつかみ
ひっぱられ
先生の胸の中に包まれた。
美姫『…………////!!!!』
今何が起きてるの!?
わたし…
先生に抱きしめられてる…
蒼『……美姫は…俺のこと好き?』
もうなにがなんだかわかんない。
美姫『……ほんとに?』
蒼『え?なにが?』
美姫『……先生がわたしのこと…好きって…』
蒼『ははっ。さっきからそう言ってんのに
信じてないの?』
だって……
蒼『好きだよ。美姫が好き。』
そんな言葉攻めしないでよ
顔が熱いよ…
蒼『美姫は?俺のこと好き?』
そんなこと言わなくてもわかるでしょ?
ずるいよ…
美姫『……………好き』
蒼『んー?声が小さくて聞こえないなぁ。』
いじわる。
美姫『……好きだよ。』
蒼『ん〜〜もう1回言って?』
……聞こえてるよね?絶対。
蒼『ほら言わないと俺わかんないよ?』
なんでこんなにいじわるなの?
…でも
美姫『先生のことが好きっ!!』
いい終わった瞬間
蒼『んっ♡よくできました♪』
といい
キスをしてきた。
わたしはなにがなんだかよくわかんなくて
でも、すごく…すごく
幸せで涙が溢れ出てとまらなくなった。
蒼『…はぁ……なんで泣いてんの?
やだった?』
声にならず首を横にふるしかできなかった。
蒼『ほら落ち着いて?』
美姫『すごく…すごく幸せすぎて
嬉しくて……
ずっと先生のこと好きだったから…』
蒼『まじで?それすっげぇ嬉しいんだけど。
でも……美姫?泣きすぎ。』
笑いながら涙を拭いてくれる。
美姫『だっ、だっでぇ……』
蒼『ははっあんま泣くとブサイクになるぞ?』
美姫『それひどくない?』
顔をあげたとき…
またキスされ唇を塞がれる。
美姫『んっ…』
さっきより深い…
息ができない…
美姫『っぷはぁ…』
蒼『苦しかった?ごめんな。』
美姫『ううん大丈夫。
苦しかったけど…幸せだから…』
蒼『美姫?もう1回いい?』
なんか先生甘えてる?
かわいいんだけど。
返事をしようとした時…
ガラガラガラ
ドアの開く音がして
先生と離れた。
