~ 蒼 side ~
テストを回収し採点をしようかとしていた時
ガラガラガラッ!!
なんだ?
拓真『はぁ・・・紺野!美姫が!!』
五十嵐か。
呼び捨てかよ。
てかなんでそんな慌てて・・・
蒼『五十嵐か。てか呼び捨てかよ。
・・・って・・・え、美姫!? 』
美姫が五十嵐に抱えられている。
なにがあったんだよ!?
拓真『倒れたんだよ。熱もある。
……病院連れてったほうが…』
この間まで調子よかったのに…
蒼『……わかった。病院連れてくか。
……五十嵐ありがとな。
授業戻っていいぞ。』
五十嵐は俺も行くと聞かなかったが
テストもあるし止めた。
五十嵐の親父さんは美姫の主治医。
連絡してくれた。
…………さて。
病院に行きますか。
ベッドで横になってる美姫を
抱き抱え車に乗りこんだ。
体…熱かったな。
顔も赤いし…
ここまで調子の悪い美姫ははじめてだ。
……てか
こんなになるまで無理すんなよ。
最近調子悪かったなんて…
聞いてない。
保健室だって来なかった。
調子いいときはしょっちゅう来るのに
調子悪いときに限って来ねぇのな。
ったく……しょうがねぇな…
病院に着くと五十嵐の親父さんや
看護師さん数名が待っててくれて
病室に通された。
主治医(拓真の父)『わざわざすみません。
はじめまして。美姫ちゃんの主治医の
五十嵐です。』
この人が…
蒼『は、はじめまして。
桜凛高校で保健教師をしてます
紺野です。
いつも美姫…桜空がお世話になってます。』
なんで言い直してるんだ。
逆にあやしいだろ。
五十嵐先生『いやいやこちらこそ。
いつも拓真と美姫ちゃんをみてもらって…
助かってます。』
この人が美姫の主治医か。
いい人そうだな。
五十嵐先生『あの、美姫ちゃんのこと
なんですけど……
少し入院させてもらいますね。』
あ~やっぱそうか。
蒼『はい。わかりました。
お願いします。』
五十嵐先生『ではまた美姫ちゃんの目が
覚めたら来ますね。』
そう言って出ていった。
ベッドで寝ている美姫を見る。
手には点滴。
もう片方の手にはモニターが付けられている。
一気に病人って感じだな…。
美姫……
早く元気になってくれよ。
俺はここにいるからな。
そう心で言い美姫の手を握った。
強く
美姫に伝わるように…
