~美姫side~
拓真と2人になると
「⋯⋯」
自然と無言になってしまった。
なにこれ⋯
すごい気まずい。
なにか話題、話題⋯
と探していると
美姫「あ!」
あった!
そうだよ!あれ言わないと!
拓真「ん?」
急に大声を出したわたしに驚きながらも
いつもの優しい声でこっちをみてくれた。
美姫「あの⋯今日⋯ごめんね。」
拓真「今日⋯?」
美姫「⋯朝のこと。」
そう⋯
朝のことまだちゃんと謝ってなかった。
あとお礼も。
あんなに迷惑かけて助けてもらったのに⋯。
拓真「⋯あー⋯⋯いーよいーよ。」
優しい笑顔でそういってくれた。
でも⋯
美姫「全然よくないよ!」
だって⋯
みんなの前でもあんな嘘ついて⋯
あんなの拓真の好きな子が聞いたら絶対勘違いしちゃうよ⋯。
拓真「だからいいんだって。」
美姫「なにがいいの?
好きな子にもわたしと付き合ってるって思われちゃうんだよ?
全然よくないよ⋯。」
拓真は優しい。
そこが拓真のいいところ。
でも⋯
今はその優しさが嫌だ。
拓真にはたくさん迷惑かけてきた。
だから誰よりも幸せになってほしい。
なのに⋯
拓真「大丈夫だよ。」
こんな時でも優しい拓真にだんだん涙が溢れてきてしまった。
美姫「⋯大丈夫じゃない。
わたしのせいでうまくいかなくなったらやだもん⋯。」
拓真「なんで泣くの。」
笑いながら頭をなでてくれ
拓真「ほんとに大丈夫だよ。⋯だし。」
美姫「え?なに?」
最後のほうがうまく聞き取れず聞きなおすと
拓真「⋯⋯」
黙ってしまった拓真の顔を覗きこもうとしたとき
ぎゅっ。
美姫「!?」
突然のことすぎて動揺してると
拓真「俺のことは気にしなくていいから。」
そういってくる拓真に
美姫「だって⋯」
と言いかけたとき
拓真の口からでた言葉は
拓真「いいんだよ。
俺の好きな人は⋯
美姫だから。」
だった。
