ごめんね。ありがとう。

私は日誌を書き終えて職員室に向かった。
『あ…もっとこの学校にいたかったな。』
ふと話し声が聞こえた。
職員室の隣の休憩室だった。
ドアが開いていて中が少しだけ見えた。
あれ?込山は帰ったはずなのに…。
先生)どう?あの子達の卒業式出られそう?
込山先)…もたないって…あと…2ヶ月なんだって。あの子達の卒業式出たかったんだけどな。
込山先)もう…そんな顔しないでよ!
先生)だって…あと…2ヶ月なんて…。
2ヶ月?なにが?
込山先)あと2ヶ月か。まあちょっと生きる年数が減ったってことだよ。余命なんて言い方が悪いよね。
余命?!込山…死んじゃうの?
込山)あと…2ヶ月…好きなように生きさせてもらうよ。
ーパタンー
私は日誌を床に落としてしまった。
逃げるようにその場から立ち去って家に帰った。
込山が死んじゃう?あと2ヶ月?
頭がパニックになってしまう。
あんなに元気だったのに。
なんで…卒業式出られないって…
ーピコリンー
【コメントが届きました。】
携帯開くとコメントが届いていた。
【頑張れ。頑張ればきっと気持ちは伝わるよ。(bab)】
あ…この顔文字どっかで見た気がする…。
あ…日直日誌だ。
【いつも日誌書いてくれてありがとう(bab)】
あ…これ…込山だったんだ。
【いつもコメントありがとうございます!これからもずっと感想聞かせてください。】
すぐに返事を送った。
気持ちは伝わる…か。
あの日階段で……………ごめん。由依…。