ごめんね。ありがとう。

チャイムがなり紗希たちも席についた。
紗希…ごめんね。今の私はテニス部に顔を出しになんて行けない。
先生)はーい。席ついてね。
『先生…込山先生は?』
先生)込山先生は早退されました。最後にみんなに会えなくて残念がってました。
またざわめきだす。
私は隣の席を見た。
もうここに由依が座ることはないのかな。
いや…授業に集中しよう。
たんたんと時間は過ぎ午後の授業も終わった。
帰りの挨拶をしてそれぞれ帰る人や用事をすませに行く人で廊下があふれた。
私は日直日誌にいつものように欠席の欄に【渡辺由依】の文字を書いた。
今日は日誌を届けてすぐに帰ろう。
でも込山が学校をやめる理由を知ることになるとは思わなかった。