【明日香side】
紗希が…あんなことを考えてるなんて知らなかった。
でも…込山の誤解が解けてよかった。
紗希に聞いたところによると…3人も込山に助けられていたみたい。
紗希)明日香?聞いてる?
明日香)あ。なに?
今私は、紗希たちと込山のために何ができるのかを話し合っている途中だったのだ。
紗希)だから…込山のために何ができるのかな?
奈々美)うーん…明日香なにか知ってることとかないの?
明日香)知ってることか…
私は今までのことを振り返ってみた。
「あの子達の卒業式…出たかったな。」私はふと込山が話していたことを思い出した。
あ。これだ。
明日香)ねえ。
紗希)明日香?なんか思いついた?
明日香)卒業式。
奈々美)卒業式?
明日香)みんなで…込山のための卒業式しない?
『卒業式?!』
私は席を立って黒板の前にたった。
私がこんなことをするのは由依が来なくなってからは一度もなかったから、みんな驚いていた。
明日香)ねえ。みんな聞いて!
皆はすぐに話しをするのをやめたり…席に着いてくれたりした。
このクラスのいいところなんだろう。
明日香)込山のためにさ…このクラスだけで…少し早い卒業式やらない?
一瞬ざわざわしたけど、すぐにざわめきはおさまった。