つぎの日教室に入ると奈々美と小桃音が明日香と話をしていた。
その日は早く帰ることができたけど、小桃音と奈々美は都合が悪いらしく遊ぶことはできなかった。
私は下校しながら中学時代の友だちに電話をかけた。
理由は昨日カラオケの割引券をもらったからだ。
紗希)もしもし。久しぶり~。今日空いてる?
友だち)ごめーん。今日はむりだわ。また誘ってー。
紗希)そっか。残念。またね〜。
私は通話ボタンをきった。
ふと前を見ると前から見覚えのある人がいた。
あ…大場さんだ。
大場さんとは…中学時代の知り合い。大場李奈(おおばりな)。
実は…私には思い出したくもない過去があるのだ。
それは高校に入学してすぐのときだった。
私がベンチに座って携帯をかまっていたら前から大場さんと大場さんの友だちらしき人が歩いてきた。
李奈)あっれー?もしかして…横山さん?
私が顔をあげるとにこっと笑った。
でもその顔は笑顔ではなく…私には怖い顔に見えた。
私は中学生時代は今とは全然ちがってほんとにぶさいくだった。
大場さんは…そんな私をいつもからかってきた。
私にとって大場さんは本当に怖い存在なのだ。
李奈)あんた変わったね。中学のときはあんなにぶさいくだったのに。
あははと笑う大場さん。私は目を合わすことすらできなかった。
李奈)私さ…今でもあんたのぶさいく写真持ってるんだよね。
大場さんがにやりと笑う。
李奈)私さ…あんたの通ってる高校に友達いるんだよね~その友達にあんたのぶさいく写真バラまいちゃおうかなっ?
紗希)やめて!
私は大場さんの腕を掴んだ。すぐに振り解かれてしまった。
あの時はなんとか写真はバラまわされずにすんだのだ。
でも…今回は本当にバラまかれてしまうかもしれない。
前から歩いてきた大場さんが私に気づいて話しかけてきた。
李奈)横山さんじゃん。久しぶり〜お茶でも行かない?
私は半ば強引にお茶に誘われた。
カフェに入っても少しのあいだ沈黙が続く。
すると大場さんが口を開いた。
李奈)横山さんと会うのめっちゃ久しぶりじゃない?たしか前会ったのって入学してからすぐのときだったっけ?
私は少し戸惑いながらも写真について聞いてみた。
紗希)あの…写真って…
李奈)写真?あー。あんたのぶさいく写真?あれさ…消しちゃった。てか消された。
え?消された?って誰に?
私はぽかんとしてしまった。
大場さんが話を続けた。
李奈)ほら…あんたの担任のさ…なんかこう…きゅるるんっ、ってしたやつ。
紗希)え?!
私は思わず声に出してしまった。
込山が?私の写真を消してくれたの?
李奈)なんか…あの日からさ…ずっとあんたの担任がさ…私のとこにきてたわけ。ずっと写真消せ消せうるさくってさ…イライラしちゃって消しちゃった。
私は半泣きになった。
だって…込山…私のこと全然見てくれてなかったじゃん。
なのに…ごめん。込山…。
その日は早く帰ることができたけど、小桃音と奈々美は都合が悪いらしく遊ぶことはできなかった。
私は下校しながら中学時代の友だちに電話をかけた。
理由は昨日カラオケの割引券をもらったからだ。
紗希)もしもし。久しぶり~。今日空いてる?
友だち)ごめーん。今日はむりだわ。また誘ってー。
紗希)そっか。残念。またね〜。
私は通話ボタンをきった。
ふと前を見ると前から見覚えのある人がいた。
あ…大場さんだ。
大場さんとは…中学時代の知り合い。大場李奈(おおばりな)。
実は…私には思い出したくもない過去があるのだ。
それは高校に入学してすぐのときだった。
私がベンチに座って携帯をかまっていたら前から大場さんと大場さんの友だちらしき人が歩いてきた。
李奈)あっれー?もしかして…横山さん?
私が顔をあげるとにこっと笑った。
でもその顔は笑顔ではなく…私には怖い顔に見えた。
私は中学生時代は今とは全然ちがってほんとにぶさいくだった。
大場さんは…そんな私をいつもからかってきた。
私にとって大場さんは本当に怖い存在なのだ。
李奈)あんた変わったね。中学のときはあんなにぶさいくだったのに。
あははと笑う大場さん。私は目を合わすことすらできなかった。
李奈)私さ…今でもあんたのぶさいく写真持ってるんだよね。
大場さんがにやりと笑う。
李奈)私さ…あんたの通ってる高校に友達いるんだよね~その友達にあんたのぶさいく写真バラまいちゃおうかなっ?
紗希)やめて!
私は大場さんの腕を掴んだ。すぐに振り解かれてしまった。
あの時はなんとか写真はバラまわされずにすんだのだ。
でも…今回は本当にバラまかれてしまうかもしれない。
前から歩いてきた大場さんが私に気づいて話しかけてきた。
李奈)横山さんじゃん。久しぶり〜お茶でも行かない?
私は半ば強引にお茶に誘われた。
カフェに入っても少しのあいだ沈黙が続く。
すると大場さんが口を開いた。
李奈)横山さんと会うのめっちゃ久しぶりじゃない?たしか前会ったのって入学してからすぐのときだったっけ?
私は少し戸惑いながらも写真について聞いてみた。
紗希)あの…写真って…
李奈)写真?あー。あんたのぶさいく写真?あれさ…消しちゃった。てか消された。
え?消された?って誰に?
私はぽかんとしてしまった。
大場さんが話を続けた。
李奈)ほら…あんたの担任のさ…なんかこう…きゅるるんっ、ってしたやつ。
紗希)え?!
私は思わず声に出してしまった。
込山が?私の写真を消してくれたの?
李奈)なんか…あの日からさ…ずっとあんたの担任がさ…私のとこにきてたわけ。ずっと写真消せ消せうるさくってさ…イライラしちゃって消しちゃった。
私は半泣きになった。
だって…込山…私のこと全然見てくれてなかったじゃん。
なのに…ごめん。込山…。


