その日から吏胡は私の相談にも乗ってくれた。
でも私は由依とのことだけは吏胡には…吏胡だけではなくて…だれにも話さなかった。
話したくなかったんだ。
家に帰っても何もすることもなくぼーとすることが増えた。
唯一ずっと続けていたのは携帯小説を書くことと毎朝駅のホームの伝言掲示板に由依あてにメッセージをかくことだった。
【今日は満月だと聞いた。いつの日か私の心にも月が現れるのだろうか。今の私には月なんて出ていない。真っ暗な心。】
更新してはコメントが来た。
今思うとそのコメントはずっと込山が書いてくれていたんだろうか。
そう思うと…込山が居なくなってしまうのは本当に辛い。
もう誰も傷つけたくないと思っても…人を無視したりするのはもっと心が痛い。
どうしたらいいのだろうか。
ねえ…由依…私は楽しい生活を送ったらダメだよね?