「詩音ちゃんと同じ誕生日ね」 「おっ、そういえば、そうだな。詩音、優菜、誕生日おめでとう」 お兄ちゃんが、私と優菜ちゃんの頭を撫でながらそう言った。 「ちょっと、お兄ちゃん、今日私の誕生日だってこと忘れてたでしょ」 「いやー、ちょっと仕事が忙しくてな。ごめんごめん」 優菜ちゃんは、本当に可愛らしい。 小さな手を口に含んで、気持ち良さそうにすやすやと眠っている。 「お誕生日、おめでとう」