「わぁ…………小さいね……………」 しばらくすると、まだ生まれて間もない赤ちゃんを若菜さんが抱いていた。 「可愛いね…………」 「若菜ちゃん、本当によく頑張ったわね。おめでとう」 私のお母さんも、顔をほころばせて喜んでいる。 「きっと、若菜に似て可愛くなるよ」 誰よりも嬉しそうなのは、子供が生まれる、と聞いて、白衣を着たまま自分の病院から飛び出してきたお兄ちゃんだった。