そして、二人で空を見上げた。 蒼くんみたいな、空だった。 雲ひとつない、青空。 しばらく黙って空を見ていると、蒼くんが口を開いた。 「あのさあ」 蒼くんの表情は、真剣だった。 「おれの母さん、おれが十歳のときに、病気でなくなったんだけどさ」 「え……………」