「じゃあ、詩音。今日はもう帰るね」 「うん、本当にありがとう」 「早く退院しろよー」 みんなが帰る時間になると、急に寂しくなる。 この小さな個室に、一人取り残されたような気がして。 怖くなる。 「蒼くん、明日はちゃんと部活行ってね」 「おう」 みんなが病室を出ていくと、さっきまでにぎやかだったこの部屋が急に辺りが静かになった。 寝ようかな……………。 この静かな空気が少し怖くて、私は布団を頭までかぶって眠りについた。