HRが終わって、ひとりで下駄箱で靴を履きかえる。



すると、後ろから足音が聞こえた。



「詩音ー!」



「ひゃっ………ひゃいっ!」



急に名前を呼ばれ、私はびっくりして変な声を出してしまった。



「ひゃいっ!ってなんだよ…………そんなにびっくりしたか?」



そう言って私の頭にぽん、と手をのせたのは、蒼くんだった。