「里緒、来い! おれがだっこしてやる」


おれがそう言っても、里緒は詩音にくっついたまま離れない。



「やだぁ~。ママがいいの!」



「もう、里緒ったら。まったく」



そう言いながらも幸せそうに里緒を抱き上げる詩音。



二人がおれの目の前でイチャイチャするから、おれは不満だ。