そして、いよいよバスケ大会の最終戦の日となった。 「蒼くん、頑張ってね!」 蒼くんは、一度病室に来たけれど会場に向かうために朝早くに出ていった。 「蒼くん……勝てるといいわね」 「うん」 そして、来てくれたお母さんと二人で他愛もない話をして、私は蒼くんの勝利を祈った。 蒼くんは、試合が終わったら病院に来てくれるらしい。 何時になるか分からないと言っていたけど、私は蒼くんが来るのを心待ちにしていた。