「詩音はなにも悪くない。おれがひとりで問いつめたから悪いんだ。ごめんな、詩音」 そんな………。 蒼くんが謝ることなんて、なにもないのに………。 蒼くんは、私を抱きしめたまま離そうとしない。 やっと蒼くんの抱きしめる力が弱くなったと思ったら、今度は蒼くんの顔が近づいてきた。 もう少しで唇が触れる、と言うとき。