「詩音、ごめんな……」 蒼くんが、蒼くんらしくないか細い声でそう言う。 「蒼くんのバカ! 死んじゃうかと思ったんだから!」 「ごめん、詩音………」 蒼くんは、突然抱きついた私に戸惑っている。 蒼くんは、やっぱり温かくて。 この蒼くんの温もりが、懐かしく感じる。 「いっぱい心配したんだからね!」 でも蒼くんが、かえってきてくれてよかった。 「おかえり、蒼くん」