「おう、あの駄菓子屋さんな。了解」 風が気持ちいい。 私は、自転車に乗らない………というか、乗ろうとも思わない。 だから、つまり乗れない。 でも、自転車もなかなかいいもんだなぁ、なんて思った。 「詩音、止まるぞ」 蒼くんが言うと同時に、結構なスピードを出して走っていた自転車が急に止まった。 駄菓子屋さんだ。