次の瞬間、からだがふっと宙に浮かぶのが分かった。 「ほーら、お姫様。早く乗らないとキスしちゃいますよ?」 「…………」 蒼くんが、壊れた………。 私はいつの間にか、蒼くんにお姫様だっこをされていて………。 みんなの視線がいっきに私たちに集まる。 「わ、分かった! 乗りますから! とりあえず、下ろして!」 私がそう言うと、蒼くんはわたしを自転車の後ろに乗っけた。 恥ずかしいなぁ………。 私の心臓、もたないよ。