「じゃあ、ここは二人ずつってことで。じゃあね~」 舞が颯太くんの腕を引っ張って観覧車に乗っていった。 「行こう、詩音」 蒼くんに促され、私も観覧車に乗る。 私が座ると、蒼くんが私のとなりに座った。 しばらく黙って外の景色を眺めていると、蒼くんが口を開いた。 「詩音」 急に名前を呼ばれ、私は蒼くんの方を向いた。