「いいよ! ほら、来て!」 私は、ほぼ無理矢理蒼くんを家のなかに引きずり込むと、靴を脱いだ。 「おじゃまします………」 蒼くんも、靴を脱ぎながらそう言った。 「お母さーん! 10時まで蒼くんうちにいるってー!」 「えっ、おい………おれ、そんなこと言ってねぇし………」 「え? 嫌なの? 嫌なら無理してこなくても………」 というか、私が無理矢理引きずってきたのか。 「いや、そういうわけじゃないけど………」