私がいなかったら、沙良ちゃんは今頃死んでた………? それって………どういうこと? 「沙良、治療が辛くて………治療の痛みもあったけど、余命を宣告されてから、生きるのが嫌になっちゃったんだ」 「………え?」 「そんなときにね、病院で初めて友達ができたの。それが詩音」 私が沙良ちゃんと初めて出逢ったとき。 沙良ちゃんは、悲しげな瞳をしながらも、いつも笑っていた。 笑顔だった。