沙良ちゃんの車イスを押しながら、見慣れた道を歩く。



「ほらっ、着いた!」



20分ほど歩くと、目的地に着いた。



「うわぁ………きれい………」



沙良ちゃんが、目を輝かせてそう言った。



そこに広がるのは、きれいな青い海。



そう。


思い出いっぱいのこの海。



私にとって、ここは特別な場所だ。