「蒼、山下、おつかれ。でも、いちゃつくのは家に帰ってからにしろ」 見てるこっちが恥ずかしい、宮川先生はそう言いながらため息をついた。 「よし、じゃあ詩音。帰ろう」 「え? 蒼くん、部活は?」 「明日、体育祭だろ。部活は休み」 じゃあ、一緒に帰れるんだ。 嬉しいな…………。 「明日、頑張ろうね!」 私が言うと、蒼くんはふっと微笑んで優しく頷いてくれた。