「蒼くんも、よくがんばりましたー」 私は蒼くんにそう言い返すと、蒼くんを見上げた。 蒼くんの頭を撫でてやろうと手を伸ばしたけど、蒼くんは大きくて、届かない。 蒼くんの頭に向かって必死に手を伸ばす私を見て、蒼くんがふっと笑った。 「詩音、可愛い」 急に蒼くんがそんなことを言い出すから、私は恥ずかしくなって目を逸らす。 「か、か、可愛くないよ!」 そのとき、急に教室の扉が開いたと思ったら宮川先生が入ってきた。