放課後。
私の予想は見事に的中し、蒼くんと私は教室でハチマキを作っている。
大変だけど、蒼くんのハチマキ姿を想像したら全然苦じゃない。
あぁ……楽しみだなぁ、蒼くんのハチマキ姿。
「かっこいいんだろうなぁ……」
「詩音! なに妄想してんだよ」
蒼くんの声で、ふと我に返った。
となりで蒼くんが笑っている。
「ちょっと、蒼くん! なに笑ってるの!」
うちのクラスのハチマキの色は、水色。
青空みたいな、きれいな色だ。
「体育祭、楽しみだな。詩音、何の競技に出たい?」
「えー……私は、リレーかな」
私は、こう見えても足は速い方だ。
球技とかはすごく苦手だけど、走るのだけは得意。
リレーは体育祭で一番盛り上がる競技だ。
昨年の体育祭でも、リレーに出場した。
昨年は、惜しくも優勝できなかった。
だから、今年は絶対に優勝したい。
蒼くんと、このクラスのみんなで。


