《まもなく花火大会が始まります》



散々お店を回った後、私と蒼くんは人があまりいない川沿いのところまで来た。



「いよいよ、始まるね」


「楽しみだな」



その声を合図としたように花火が空に咲いた。



「わぁ………すごくきれい」



夜空に次々と咲いて消えていく、儚い花火。



その美しさに目を奪われた。