「ちょっと、詩音。あたしに見とれないの」 綾ちゃんは、おかしそうに笑いながらそう言った。 「ごっ………ごめん。じゃあ、私帰るね!」 「じゃあね、詩音。また来な」 綾ちゃんはそう言って私に手を振った。 「おじゃましましたー」 私は綾ちゃんの家から出ると、浴衣を綾ちゃんが貸してくれた袋に入れた。 日曜日………楽しみだなぁ。 私はそんなことを考えながら家に帰った。