鶴の羽根のところに、小さい文字が並んでいた。 詩音へ バスケの大会、絶対勝つから 詩音も手術頑張れよ! このメッセージを書いた人の名前は書いてないけど、すぐに分かる。 きっと、蒼くんだ。 ううん、絶対。 蒼くんに違いない。 蒼くんのことだから、肝心の自分の名前を書き忘れたんじゃないかな。 それとも、わざと書かなかったのかもしれない。 なぜ名前が書いていないのかは分からないけど、蒼くんのその一言が嬉しかった。