君とみた蒼空



沙良ちゃんと図書館で話すようになってから一週間。



「おはよ」


沙良ちゃんはいつものようにそう言ってにこっと微笑むと、いつもの場所に座った。



「あのね、沙良いつもこの図書館で小さい子供に絵本の読み聞かせをしてるんだけど…………今日、詩音も一緒にやらない?」



「え?」



沙良ちゃんが読み聞かせをしていることは、知っていた。



でも、詩音も一緒にやらない?って言われても………。



「わ、私読み聞かせとかやったことないから……」



「本読むだけだよ! ね、一緒にやろう」



沙良ちゃんは、そう言うと子供たちが絵本を読んでいるスペースに走っていく。



「ほら、詩音も来て!」



私が沙良ちゃんの方へ行くと、子供たちが騒ぎ出した。