「優くん、子供生まれたんでしょ? 名前、なんだっけ」 「おれの『優』と、若菜の『菜』を合わせて、優菜」 お兄ちゃんは顔をほころばせてそう言った。 「今日、若菜が優菜と一緒に詩音のお見舞い来るって」 「えっ、本当?」 私が入院してから、若菜さんは優菜ちゃんを連れてちょくちょくお見舞いに来てくれる。