「蒼くんも一緒に、聞いてほしい」 どんなことを告げられるのか分からないけど。 蒼くんに、一緒にいてほしかった。 私は、弱々しい力で蒼くんのTシャツを掴んだ。 「…………分かった」 「じゃあ、ここに座って」 お兄ちゃんの声から、いい事を告げられる予感はしなかった。 部屋にはお兄ちゃん、お母さん、私、そして蒼くん。 蒼くんは、ずっと私の手を握っていてくれた。