その瞬間、私と蒼くんの唇が重なった。


ほんの数秒のだったけど、私には幸せすぎるくらいの甘いキスだった。



そして、蒼くんは顔を赤らめながら言う。



「で、でもさ。なんかあったら、相談しろよ!」


「………うん」



蒼くんの優しさに、涙が溢れそうになる。



私は慌てて、手で顔を覆った。



日が暮れかけて、空がオレンジ色になっている。