でも、二時間後。



感動して泣いたのは、私だった。



「おい、詩音! なに泣いてるんだよ!」



蒼くんが戸惑ってる。



「だってっ……感動したんだもんっ………」



「確かに感動したけどさ……泣くなよ………」



わんわんと子供のように泣く私を見て、今度は呆れ顔で蒼くんが言った。