「香織、終わったか?行くぞ!」


勝手にあたしの鞄を奪い、手を引っ張って歩く広野先輩。


夕暮れのオフィス街を2人で並んで歩いていく。

こうして歩いている姿は知らない人から見れば恋人同士に見えるのかもしれない。

チリンッ
「自転車」

ぐいっと先輩の胸に引き寄せられ、肩を抱かれる。


先輩…優しい…


先輩は…なんでそんなに優しいんですか…?


ねぇ…先輩?


ホントはあたしのこと…


どう思ってるんですか?