二人が風邪を引かないように布団へと移動させ、掛布団を上から覆った。
気持ち良さそうに寝ている二人を見ているとなんだか落書きなどの悪戯をしたくなってしまうが、後のことを想像しただけで恐怖心が勝ったので止めることにした。
荷物から密かに持ってきていた勉強道具を取り出し、縁側のほうへと歩く。
テーブルに勉強道具を乗せて椅子に腰を下ろすと、あまりにも大きな月が存在をこれでもかというくらいこちらに示してきた。
少しでもその月を美しく見たいと思い、部屋の電気を消す。
すると、その存在がひと際大きくなり、美し過ぎると思ってしまうくらいの月明かりが縁側を照らし出した。
二宮尊徳が月明かりで勉強をしたという逸話を学生の頃に教師に聞いたことがあったが、この月明かりはそれが逸話でないことを証明しているようだった。
「月明かりで勉強・・・よく言ったものだよ」
この話を自慢げに話していた教師の顔を思い出し、小さく笑いながら呟いた。
このまま勉強をしても十分なくらいの明かりだが、目が良いということが自慢の一つの僕は、その自慢を無くしたくなかったので部屋の明かりを再び点けようと立ち上がる。
気持ち良さそうに寝ている二人を見ているとなんだか落書きなどの悪戯をしたくなってしまうが、後のことを想像しただけで恐怖心が勝ったので止めることにした。
荷物から密かに持ってきていた勉強道具を取り出し、縁側のほうへと歩く。
テーブルに勉強道具を乗せて椅子に腰を下ろすと、あまりにも大きな月が存在をこれでもかというくらいこちらに示してきた。
少しでもその月を美しく見たいと思い、部屋の電気を消す。
すると、その存在がひと際大きくなり、美し過ぎると思ってしまうくらいの月明かりが縁側を照らし出した。
二宮尊徳が月明かりで勉強をしたという逸話を学生の頃に教師に聞いたことがあったが、この月明かりはそれが逸話でないことを証明しているようだった。
「月明かりで勉強・・・よく言ったものだよ」
この話を自慢げに話していた教師の顔を思い出し、小さく笑いながら呟いた。
このまま勉強をしても十分なくらいの明かりだが、目が良いということが自慢の一つの僕は、その自慢を無くしたくなかったので部屋の明かりを再び点けようと立ち上がる。



