夢の続き

有里香さんは相変わらずよく笑い、シゲさんは相変わらずすぐ顔が赤くなった。

僕も相変わらず二人のコップが空にならないように、ほとんどの時間手には瓶ビールを持っていた。



三人での酒を交わすときは、いつも騒がしくなる。


  三人なのに満席みたいだ


いつの日だったか、パンチのおじちゃんが嬉しそうにそういうことを言ったことがある。

大声を出して騒いでいるわけでもないのに、この時間は僕にとってもとても賑やかな時間だった。



それは僕にとっての些細な幸せのような時間であるように、いつの日かいちかにもこういう時間ができる日が来るといいのにと思う。

瓶ビールを持ちながらも、そう願わずにはいられなかった。



二時間ほど飲んだところでシゲさんが眠り、それから一時間ほどで有里香さんも眠った。

シゲさんはいつものことだが、有里香さんが酒を飲んで眠るということは珍しかった。

いや、珍しいとかではなく、僕の記憶にはない。


「まあ、今日はパンチじゃなくて、旅行先の旅館で、すぐそこに布団が敷いてあるからな」


と一人で呟いた。

それに加えて仕事のほうが少しだけ慌ただしくなっていたので、その疲れもあったのだろう。