夢の続き

(話すのなら今・・・かな)


いちかのことを本当に守りたいのなら、この二人に関係を話しておくことが必要だと感じていた。

ただ、そのタイミングが無く、それが今だと思った。


「お二人に話しておきたいことがあるんです」


頭で整理をしておいたつもりでも、実際に二人を前にするとそれらが散らばっていくようだった。



思いつく言葉をそのまま口に出し、それでもなるべく正確に分かりやすいように話す。



自分の説明があまりにも下手くそで、何度もやり切れない思いが立ち込めるが、とにかく僕は二人にいちかとの関係を話した。



どれほど時間を要したか分からないが、僕にとってはその時間はとても長く感じられた。


「そうだったの」


二人揃って唇を噛み締める姿は、まるで自分のことのように感情を露わにしているようだった。

それが辛いのか、悲しいのか、悔しいのか、どういった感情が当てはまるのか分からないが、その姿を見て二人に話したことが間違いではなかったと思えた。