夢の続き

その代わりに、僕は彼女の最後のお願いを聞いた。



それが彼女の家にいる、今だった。



夕方五時過ぎくらいに彼女の家に着くと、ちょうどお母さんが買い物から帰ってきたところだった。


「あら、謙介くん」


恐らく、僕は彼女の両親からは好かれていたと思う。

このときだって、僕のことを笑顔で迎えいれてくれた。


「さ、入って。

とりあえず、私の部屋で待ってて」


僕はそのまま二階の彼女の部屋と足を運び、彼女はお母さんと二人で台所へと入っていった。



僕がここにいる意味は、一体何だろう。



ここにいるということが嫌というわけではないが、僕には彼女の言葉と行動がまだ理解できないでいた。

別れを告げた男を、その別れを了承した女が家に連れてくるというのはどういう意味があるのだろう。