夢の続き

先ほどの音が電車の音だとしたら、この時間帯に電車が出発する駅が一つだけ心当たりがある。


「そこで待っていて」


一言だけ伝えて電話を切り、急いで玄関を出て、彼女がいるであろう場所へと全力で走って向かう。



もし、そこにいなかったら、全てが終わる。



その終わるという意味を深く考えたくないがために、僕は夢中になって走り続けた。



人気のない公園に入り、僕はベンチの前に大きく肩で息をしながら立った。


「・・・ごめんなさい」


電話の声と同じ、それでも実際に本人を目の前にしているだけ先ほどとは違い少しだけ温かさのようなものが感じられた。