夢の続き



レース頑張ってね。


それから二日後、それだけが書かれたメールを美穂に送信した。

いつも通りのつもりだったが、あんなことがあったために何か素っ気ないような気がした。

十一時を過ぎた時間に送信しため、もう競艇場に入ってしまったのだろう彼女からの返信はなく寂しい気持ちだけが立ちこめる。



真っ昼間のなか、スーツ姿で大きくため息をつく。

肌に当たる風がやたらと冷たく乾燥していて、もう本格的に冬が到来したといっても過言ではない季節になった。



もう一つ、大きなため息をつく。



美穂との関係もぎくしゃくするようになったうえに、第二段階に入った勉強が第一段階と比べ物にならないくらい難しくなったのだ。

心理カウンセラーの勉強をしているというのに身体の仕組みや細胞などが出てきて、中学のときからこの分野が一番苦手だった僕にとっては苦痛でしかなかった。

有里香さんから第二段階に入ってからが本当の勝負だと聞いてはいたものの、僕は早くもその勝負にお手上げ状態になりそうだった。