今、仕事の癖と言ったが、そんなに仕事で失敗ばかりしているつもりはないのだが、ついついそんな言葉が出てきてしまう。
「K.O」
別にふざけるつもりはなかったのだが、何故か僕は本名を名乗らずにイニシャルだけを口から出した。
それには彼女も苦笑するしかなかったようだった。
「ごめん、ごめん。
大戸謙介(おおとけんすけ)だよ」
本名を口にして何となく分かった。
何の前触れもなく本名をフルネームで言うのが、いつのまにか僕は恥ずかしくなっていたようだ。
そう、仕事のときは名刺で済ませているためか、本名に対する免疫が無くなろうとしていた。
「良かった。
冗談にしてはつまらなかったので、どうしようかと思いました」
つまらないとはっきりと言われてしまっては、今度はこちらが苦笑するしかなかった。
先週のことと、今の会話から察するに、彼女は相当に明るい性格で思ったことは何でも口にしてしまうのだろう。
「それじゃ、大戸さん。
前回の続きを聞かせてください」
じっとこちらを見つめて、彼女は普通ならなかなか切り出せないことを切り出してきた。
その瞳は何にも奪われることなく、僕だけをじっと見つめていた。
「K.O」
別にふざけるつもりはなかったのだが、何故か僕は本名を名乗らずにイニシャルだけを口から出した。
それには彼女も苦笑するしかなかったようだった。
「ごめん、ごめん。
大戸謙介(おおとけんすけ)だよ」
本名を口にして何となく分かった。
何の前触れもなく本名をフルネームで言うのが、いつのまにか僕は恥ずかしくなっていたようだ。
そう、仕事のときは名刺で済ませているためか、本名に対する免疫が無くなろうとしていた。
「良かった。
冗談にしてはつまらなかったので、どうしようかと思いました」
つまらないとはっきりと言われてしまっては、今度はこちらが苦笑するしかなかった。
先週のことと、今の会話から察するに、彼女は相当に明るい性格で思ったことは何でも口にしてしまうのだろう。
「それじゃ、大戸さん。
前回の続きを聞かせてください」
じっとこちらを見つめて、彼女は普通ならなかなか切り出せないことを切り出してきた。
その瞳は何にも奪われることなく、僕だけをじっと見つめていた。



