夢の続き

「あっ、ごめんなさい。

私、また方言出てしまいましたよね」


こちらに振り返るとともに我に返ったようで、彼女は慌てて立ち上がり頭を下げた。

先ほど見せた雰囲気は消え去り、笑顔が眩しい明るい女の子へと戻った。


「あの、私、出ましょうか?」


彼女がそう言うということは、その先に何を求めているのかが容易に予想できる。



僕はわざとらしくため息をつきながら、首を横に振った。


「いや、定期があるから俺がそっちに行くよ。

ちょうど、そこのベンチに座りたい気分だったから」


「私と一緒ですね」


僕は「おいおい」と呟きながら、改札へと続く階段を上った。

座りたいとは言ったが、僕はベンチで、彼女はホームそのものだ。

それを一緒だと思われては少しだけ話がややこしくなりそうだと小さく笑い、財布から定期券を取り出して改札をくぐり抜けた。