Cafe Framboise



「おはようございます、」


分厚いコートの肩に
うっすら雪を積もらせて、
可哀想なスタッフがもう一人。

二つ年上の笹井さん。

彼は飄々としていて
何を考えているのかよく分からない。
そもそも殆ど話したことすらない。

細身の長身で、
くるくると長めの黒髪。

眼鏡と白衣が似合いそうで、
全体的に野良猫みたいな人。